2007年03月01日

ラブレター(岩井俊二)



拝啓 藤井樹様 あなたは誰ですか?

中山美穂の主演で映画になった、というかこの映画を監督自らノベライズしたもの、なんでしょうね。
映像作家である岩井さんの書いたこの小説は、随所に映像を意識した、と言うより自分の頭の中にしっかりした映像イメージを浮かべて書いた感じが強くします。
つまり、読み進めた時に浮かぶ映像がとてもはっきりしているのです。
ちなみに、僕は、この映画をまだ見ていません(笑)

失った恋人「藤井樹」、亡き婚約者の住んでいた小樽にラブレターを送ったら、思いがけず返事が来た。そこには同姓同名の「藤井樹」が住んでいたのだった。
このアリエネエ前提を抵抗なく受け入れさえすれば、時の流れを挟んだ甘酸っぱいラブストーリーが手紙というモノローグで浮かび上がるのです。
フィアンセ藤井樹を亡くした女性は過去に捕らわれ、ラブレターを受け取る少女藤井樹は、今に生きています。
終盤のエピソードもいかにも映画らしい。
小樽の母校で流行っていた「藤井樹捜しゲーム」
プルーストの「失われた時を求めて」に挟まっていた図書カードの裏に主人公似顔絵があった事や(するとこれがゲームのゴールか、なんて考えたりして)
少女樹の祖父が「樹」という名前の由来を話す場面〜庭の樹と同じ名前を付けた〜など。
ちなみに、小樽は僕が青春を過ごした場所。
潮風と灰色の海と水の濁った運河は、僕の想い出の中に残ってますね。
posted by とたけけ at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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