2009年06月17日

江戸に遊ぶ9(新宮正春『陰の絵図』)


陰の絵図〈上〉

陰の絵図〈上〉

  • 作者: 新宮 正春
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1990/03
  • メディア: 単行本




陰の絵図〈下〉

陰の絵図〈下〉

  • 作者: 新宮 正春
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1990/03
  • メディア: 単行本




新宮正春さんと言うと、元巨人番の記者の方で、作品でもスポーツ関係の方が有名だったと思ってた。
でも調べてみたら、時代小説もたくさん書いてるんですね。
この物語は、徳川家康の重臣で、天領の総代官や佐渡金山などの奉行として徳川幕府の財政基礎構築に多大な功績を残しながら、死後不正蓄財のかどで遺児7人が処刑され、他にも多くの大名旗本が連座する大事件に発展した大久保石見守長安の残したと思われる遺金をめぐり、繰り広げられるスケールの大きな物語です…と言うのが大体の筋。

時は三代将軍家光の代、日光東照宮の造営のための経費、島原の乱の戦費等で幕府の財政は逼迫していた。
そこで、浮かび上がったのが長安がどこかに隠したと思われる五百万両とも言われる遺金だった。
その場所は、彼が子孫に残した青龍、朱雀、白虎、玄武の四振りの銘刀のなかごに刻まれた文字に隠されていると言う。

いち早く、それに気付いたのが「知恵伊豆」とも言われた松平伊豆守信綱、家光の側近で幕府の回国者(隠密)を動かす中根壱岐守正盛、その甥にあたり、今は姿をくらました元伊賀組同心頭の服部小半蔵と言った面々、それに、同じく遺金に気付いた、北条早雲の血筋を引く頭領、奇平次に率いられた風の党という忍びの軍団や、長安の遺児藤次郎、さらには紀州大納言頼宣の落とし胤の龍之助や彼を守りながら幕府に謀反を考える軍学者由比正雪や、龍之助を守る役目である元紀州の鯨撮りだった風伝の源太が関わる。
さらに、長安の一族に恨みを持つ忍びであるましらの仙蔵などが絡んで話の背景にある怨念や人間関係がどんどん入り組んでくる。

最後には春日の局や現将軍家光にかかる天下を揺るがす秘密だとか…。

話はどんどん大きくなってくる。

暗号解読の楽しみ、黄金捜しという冒険活劇、奇平次の娘である18才の鈴音と源太の淡い恋愛感情。仙蔵と源太との死闘の行方…

ここで、全てを説明するのは不可能ですね。

そうそう、タイトルにある「影の絵図」は最後の最後にわかりますよ。

一言で言ってしまえば、
人間の欲望のむなしさ。
これが感想かな。
posted by とたけけ at 10:24| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家さ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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